テンカラ天国、再び。

前回、テンカラで痛い目にあったわけだが、生粋のテンカラ師(違うけど)としてはこのまま終わるわけにはいかない。

前回何がいけなかったのかじっくり考えてみると、なに、たいしたことではない。

「日が暮れて暗かった」

その一点に尽きる。

というか、それ以外の理由が思い付かない。

とすると今回はどうすべきか。

考えるまでもない。

「明るいうちに釣り始める」

簡単だ。

家を早く出れば良い。

前回は渋滞に巻き込まれて、釣り始めはすでに薄暗かった。

今回は十分な余裕を持って家を出れば良い。

それだけで爆釣必至。

ついでに自作の毛鉤も試してみよう、という訳で、100円ショップのミシン糸と毛糸と刺繍糸を針に巻き、でき上がった毛鉤は虫の姿とは程遠く、どうみても「針に毛糸を巻いたもの」にしか見えず、まぁ明るいうちならそれでも釣れるだろう、と楽観。

もう、明るければ何をやっても釣れる気になっている。

明るければ針だけでも釣れるんじゃなかろうか。

いや、糸だけでも何とか釣れるかもしれぬ。

網を出しとけば勝手に入ってくるかもしれない。

なんてったって明るいうちだ。魚が釣れちゃって困るのだ。

うししし、と笑いを噛み殺し、原付にまたがり、王禅寺を目指したのが11月3日の昼。

到着したのは14時半頃か。

早速竿を出し、振り込みの練習。

すると、もう釣れる。

おいおい、まだ練習ですぜ、うしししし、と笑いを噛み殺す。

それから1時間ほど、3投に一度はアタリがある。

合わせのタイミングがまだつかめずあまり針には掛けられないものの、これは面白い。

やっぱり明るいうちは釣れるのだ。

自作テンカラでも1尾だけ釣れた。

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1時間で5尾ほどキープ。

疲れたのでゆで卵を食っていると、釣り仲間のS氏が到着。

華麗にキャストし、いきなりヒット。

上がってきたのは良いサイズのイワナだった。

おかず用に頂いた。

16時を過ぎると日が傾き、テンカラは釣れなくなってくる。

そこで敢えて毛鉤を沈める作戦に出ると、結構釣れる。

なるほど、沈めちゃえば暗くても釣りになる訳だな。当たり前だな。

というわけで、やはりテンカラは面白い。

集中力と腕力が要るけれども、釣れたときの快感は他の釣りではなかなか味わえないと思う。

今度はもう少し虫っぽい毛鉤を巻きたいなぁ。