アジが行方不明です

 前回。
 
 アジを釣りたい一心で勝浦まで遠征し、夜を徹したにもかかわらず釣れたアジは小アジ、いや豆アジ、一尾は意地で刺身にしたもののわずか2口。
 きわめて貧果であった。
 
 後日、同行のS氏が釣具屋で聞いたところ、あの日は外房はダメ、行くなら相模湾や三浦であったとのこと。
 
 そういうことは行く前に教えてほしいところであるが、後の祭りというやつなのだ。
 
 
 ならば、と22日の日曜日、家庭の事情など諸般の諸々を顧みず、向かった先は大磯である。
 
 潮回りはどうにも悪い。
 
 だが、どうだろう。
 潮回りが悪い日にはアジは釣れないのだろうか。
 僕らはアジの何を知っているというのだろう。
 
 意外と釣れたりして。
 
 ふんふん鼻息を荒らしながら電車に乗り込み、大磯に着いたのは16時であった。
 
 海水浴客は帰り始めていたが、釣り客はまさにこれからが勝負。
 堤防は混んでいた。

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 僕が釣り座を構えたのは堤防の根元、小さな場所である。
 
 ここは前回も入ったことがあり、大物は出なかったもののメジナ、アイナメの子ども、フグ、ネンブツ等々、小魚の魚影はかなり濃かった。
 
 そのとき、夕方からきた地元の兄ちゃんがルアー釣りでアジっぽい魚をぽんぽんと簡単に釣っていたことも、ここを選んだ理由だ。
 
 ここは間違いなくアジの通り道だ、みんなそれを知らないのだ、穴場という奴なのだ、ふんふん、と息巻いて竿を出した。
 
 満潮直前。
 
 メバリングロッドに、まずは小さいウキ、小さい針。
 エサはアミエビ。
 
 魚の活性は高かく、エサはとられる。
 しかし向かい風が強い。
 
 なるほど、周りの場所は混み合っているがここだけは空いていたはずだ。
 釣りにならぬほどの風。
 
 アタリが取れない。
 
 
 仕方ないのでヘチを探ることにした。
 5Bほどのガン玉を付け、エサはアオイソ。
 
 するとすぐに釣れた。

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 カゴカキダイ、というらしい。
 
 いかにも不味そうだが食ったら美味いとか。
 まぁ、食う気にはならないなぁ。
 
 
 その後も小さなアタリが続くが、なかなか乗らない。
 
 手を替え品を替えやっと釣り上げたのはこれ。
 

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 カワハギ(だと思う)。
 
 これは間違いなく美味い。
 が、あまりに小さいのでリリース。
 
 
 さて、暗くなっていよいよアジタイムに突入である。
 
 で、結果から言うとやはり釣れなかった。

 まぁな、潮が悪いことは分かっていたし、釣れないとは思っていた。

 特に下げの潮がダメっぽかった。分かっていたんだよ。うん。

 

 そう思い、泣きながらひたすら投げる。
 
 ワーム、ミノー、メタルジグ、スプーン。
 最後に文字通りサジを投げて、絶望。
 
 再びエサ釣りに戻すが涙で穂先が見えない。
 
 もう終わろう。
 帰ってお風呂に入って酒飲んで寝よう。
 
 片付けをして、置いておいた竿を上げてみると引く。
 おい、まじですか。魚ですか。
 
 しかもなかなかの引き。
 
 どっこいしょと抜いてみるとカサゴだった。

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 20cmは超えていたのでキープさせてもらった。
 
 帰って煮付けで美味しくいただきました。
 
 
 しかし、ダメな釣りが続いているなぁ。。

図らずもカマシング(下)

 フグ釣りにも飽きたのでお茶を飲んだりゆで卵を食ったり、アジ待ちでまったりと。

 

 そこでS氏が合流。

 車で来られたのだが、お盆の時期でもあり渋滞していたようだ。

 

 これで3人。

 3人も居れば誰かはアジを釣るだろうという、根拠のない自信が沸いてくる。

 同時にフグも、ますます沸いてくる。

 

 満潮が近づき、フグが釣れなくなった。

 チャンスだ。

 

 そこで浮きがスポン。

 でもってアジがぽこん。

 

 釣れました。

 興奮しすぎてその場では写真を撮っていません。

(下の方にあります)

 

 しかしですよ、これ。

 小さいなぁ。

 ま、小さくてもアジ。本命。

 血抜きしてクーラーボックスへ。

 

 

 その後も1尾釣って、それでアジタイムは終わり。

 む。

 こんなもんなのか?

 

 おそらく状況が悪かったんだろうな。

 それでも2尾釣れたからまず良しとする。

 僕と嫁の分は確保できたのだ。

 

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 暗くなってからはアジングを試してみた。

 

 だが、どうだろう。

 周りで餌釣りをしている人が何人もいて、しかも釣れていない。

 

 その状況にあって、ほぼ初心者の僕がですよ、アジングなどと味な真似をしたところで釣れるのだろうか。

 そもそもこの港にアジはいるのか。

 

 うむむ、と唸りながらルアーを片っ端から(5種類くらい。。)投げるも生体反応なし。

 餌釣りの方も全く反応が無くなった。

 

 アジに限らず魚の活性が端的に下がったようだ。

 

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 こういう状況だと、どんなにルアーを投げても撒き餌を撒いても魚は釣れない。

 

 だがヘチの小魚は遊んでくれる。

 メバリングロッドにガン玉、グレ針をつけてヘチにイソメを落とし込むと、小さなハオコゼが釣れた。

 それも後は続かないのだが。

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 ↑イソメ、すみません。。
  暗くてよく分からなかった。

 

 海から生体反応が無くなって数時間が経過した(多分数十分だが、まったく反応がないと時間が長く感じる)。

 

 まったりとする中、Y氏がルアー竿を持ってどこかに行き、しばらくして帰って曰く「生体反応がありました!」。

 ルアーを投げたら当たりがあり、釣れこそしなかったものの確認してみるとワームが食いちぎられていたとのこと。

 

 フグじゃないのか。

 

 そう思った僕は、フグでも良い、フグリング? フギング? 何でも良いがルアーでフグを釣ってやろうじゃないか。

 そう意気込んで(釣れずに暇だった)、Y氏が玉砕した場所でルアーを投げた。

 そしたらすぐに釣れた。ザルツが凄いってことで良いと思う。

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 ↑ルアーで釣ったのは一番下のカマスたんです。カマシング。
  アジは餌釣り。
  いずれにしても小さい。15cmくらいです。
 

 しかし、フグじゃなかったんだな。

 確かに凄い歯をしていた。

 

 まぁこれも後は続かず。

 

 次に釣れるとしたら、1時の干潮を超えて、まぁいわゆる朝マズメ、4時から5時6時くらいか。

 

 S氏とY氏は2時ころに車で帰るという。

 僕は考えた結果、朝マズメまで残ることにした。

 撒き餌もまだ少しあることだし。

 

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 2時半頃に二人が帰り僕は一人になった。

 

 その頃からどんどんと人がやってくる。

 朝マズメ狙いの人たちだろうか。

 

 海が騒がしくなってきたら釣り始めることにして、スタンバイモードで待機。

 

 

 夜があけてきた4時半頃、何となく海が良い感じになってきた。

 周りでは釣れていないが、試しにイソメを流してみるとフグが釣れる。

 

 よし、始まった。

 フグが収まれば他の魚も釣れるだろう。

 

 フグもちゃんと釣ろうと思うと難しく、面白い。

 しばらくフグ釣りに没頭。眠気も醒める。

 

 

 さてそろそろアジが、と周りを伺うと、エイやボラが釣れている。

 あれ?

 アジは釣れないんですか。朝は。

 アジは夕方しか出勤されないですか。

 

 しばらくしてマズメ終了。

 7時半くらいだった。

 

 帰り時だな。

 

 8時8分の特急わかしおで帰宅。

 

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 土曜日の15時くらいから日曜日の7時頃まで、16時間くらい釣った。

 

 結果、アジ2尾、カマス1尾、フグ多数、ボラバラシ、ハオコゼ1尾。

 

 うーん、しょぼいなぁ。

 

 

 全く釣れなかったあのファミリー、きっと時間が悪かったんだろうな。

図らずもカマシング(上)

 

 日本の夏といえばキンチョー、ではなくて花火。

 でもなくて、アジ。

 そう、アジなんです。

 

 7月に入ったあたりからアジが釣りたくて蕁麻疹が出そうだったのだ。

 というか、実はちょっと出たのだ。蕁麻疹が。わき腹に。

 もしかしたらアセモかもしれないけど。

 

 いずれにせよ、アジを釣れば治るような気がする。

 

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 ということで14日、アジを釣りに行った。

 

 場所は勝浦。

 アジといえば勝浦。

 

 地図を開いてみるとちょっと遠いけれども、しかるべき代金を払って特急に乗れば、時間という点ではあまり遠くない。

 東京駅から最速80分で着いちゃうのだ。アジ天国、勝浦に。

 

 12時、会社のY氏と東京駅で待ち合わせ(本当は11時だったらしいが僕が勘違いした)、特急わかしおの自由席にばちっと座った。

 

 

 勝浦駅に着いたのは13時半くらい。

 薄々は気付いていたのだが、風が強い。

 しかも勝浦港の苦手とされるらしい南風だ。

 多分、外向きのテトラには立てないだろうな、と思った。

 

 まぁ今回はアジ釣りが主たる目的であり、ついでにメジナとかチヌとか鯛っぽいやつも釣れちゃったりして、と妄想していた程度なので、テトラに乗れなくても良いかなと。

 しかしそうなると、みんなが内向きに釣るほかなくなる。

 ただでさえ混むと言われる勝浦港、内向きに限定されたとしたらさらに混むのではないだろうか。

 

 混みすぎて海に落っこちるような事態になったら困る。

 できるだけ隙間を空けるため、みんな横向きで釣ってください、とか、肩車でお願いします、とかも困る。

 

 何にしても一度港に行ってみることにした。

 どれほどの混み具合か、とにかく見てみないことは判断がつかない。

 

 

 場合に依っては興津か小湊、鴨川辺りまで移動するかもしれませぬぞ、とその旨をY氏に伝え、異存なきことを確認した上でいざ港へ。

 いきなり道を間違えて遠回りしたが、おかげで町並みを堪能することができた。

 

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 さて、なかなか釣りの話が始まらんじゃないか、ラーメンが伸びちまう、と思われたかもしれないが、こういった釣行記でこういった焦らし方をする場合、大きく2つのパターンがある。

 

 すなわち、かなり釣れたため引っぱって引っぱって期待を膨らませて、いい感じで釣れたって話をより印象深く伝えたいがための手段か。

 あるいは思うような釣果が得られず、自分でもあまり書きたくないのでただ自然と前置きが長くなり、焦らすつもりじゃないが結果的に焦れちゃう場合か。

 

 今回は無論、後者である。

 

 釣れなかったのだ。

 いや、アジは釣れた。2尾(だけ)釣れた。

 

 まぁ、その話はいずれ出てくるだろう。

 

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 港に行ってみると、防波堤にはずらりと人が入っている。

 付け根の方には入れそうだがスロープになっていて浅そうだ。

 

 Y氏と眉毛を八の字にして協議した結果、とりあえず防波堤の先まで行ってみようと。

 今回は無理でも次があるかもしれない。防波堤の雰囲気を見ておくことは重要だ。

 あと、テトラがどうなっているのかも見てみたかった。

 

 てくてく歩いて先の方にまで行くと、丁度お終いにするファミリーがいた。

 あらラッキー、ってなもんで、そこにするっと入ることにし、ファミリーに状況を聞いてみた。

 で、驚いた。

 

 全く、何も釣れないという。

 

 そんなことがあるのだろうか。

 ここ外房で、ファミリーはサビキをやっていたようであるが、それで全く何も釣れないとは何事だろう。天変地異ではなかろうか。

 

 少々不安になった。

 

 でもなぁ、インターネットワークの情報に依るとアジが釣れちゃって困るほどだと言うし、どうなんだろうなぁ。

 不安なまま、僕は一人で餌を買いに街へ戻った。

 

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 餌、ビール(電車釣行の特権)、パン、ナン(間違えて買った)、お茶を買い込み、いざ実釣。

 試しに外向きのテトラを見てみると、暴風。向かい風で釣りにならない。

 海は少し波っ気があってグレなんかは良さそうだが。風がどうにも強くて断念。

 

 とにかく気合いを入れて釣りを始めた。

 

 

 まずはウキフカセ。

 

 コマセを撒いて仕掛けを流すと、結構潮が流れている。

 上げ5分くらいだったのかな。

 すぐに浮きに反応があった。

 

 

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 毎度どうも。勝浦では初めましてですね。くさふぐたん。

 

 旧友にあったような安心感だ。

 と共に不安感もある。

 不安感というより、しばらくはこいつと遊ぶほかないのか、という絶望感に近い。

 

 だがよく見ると(っていうか見なくても網膜に焼き付いているが)可愛い奴なのだ。膨らんだりして。

 ギューギュー鳴いたりして。

 

 食えこそしないものの、こいつらも魚には違いない。

 浮きも沈めれば竿もいくらかは曲げる。

 くさふぐたんだって悪い奴じゃないんだよ。結局人間の都合で善悪を決めているだけなんだな。

 

 悟り的なものが半開きになりつつも、フグを釣り、仕掛けを作り直し、フグを釣り、仕掛けを…

 

 Y氏はアオイソで浮き釣りをやっている。

 イソメを齧られるが針にはかからないと言う。

 フグの仕業ですね。

 つづく

煩悶釣行

 鯵なのだ。
 
 とにかく鯵が食いたい。
 
 その一念でもって、僕は気付いたら竿を磨き、リールを磨き、心を磨いて向かったのだ。
 大磯に。
 
 
 以前、あれは1ヶ月ほど前か、大磯に行ったときに魚影の濃さに驚いた。
 鯵こそ釣れなかったものの、8種類くらいの魚を釣ったのだった。えさ釣りだけど。
 
 暗くなったら間違いなく鯵が回ってくる、そう確信したのだ。
(その前に疲れて帰ったが)
 
 
そんな期待を胸に、7月31日昼過ぎ、勇ましく電車に乗ったのだった。
 
 
 大磯に着いたのは15時ころ。
 そこからテクテクと歩いて10分ほど。
 釣具屋さんで餌を調達である。
 
 ところがそこのおっちゃんが言うことには、港では釣りができないという。
 花火大会があるらしいのだ。
 花火大会で、港が立ち入り禁止になるのだ。
 
 マジですか。と、つい大きな声で言ってしまった。
 
 それを聞いたおっちゃん、不憫に思ったのかも知れないが「早川に行ったら良いよ」と。
 
 早川港。
 聞いたことはあるが、行ったことはない。
 
 
 ここまで来て帰るのはどうかと思い、再び電車に乗って早川まで行った。
 大磯から20分ほど。
 
 
 早川港に着くと、知り合いのS氏も来ていた。
 
 
 二人で竿を出す。
 どうしても鯵を釣りたかった(釣ってこいと家の者に言われた)のでまずは餌釣り。
 
 
 程なく釣れたのはいつもの相棒。
 ホクロがチャーミングです。
 
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 暗くなるまで釣り、場所を移動したりして、でもってルアーを投げたりしたが、全く反応なし。
 正確にはネンブツ以外の反応なし。
 

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 ルアーで鯵とかメバルとか、都市伝説じゃないんですかね。。