煩悶釣行

鯵なのだ。

とにかく鯵が食いたい。

その一念でもって、僕は気付いたら竿を磨き、リールを磨き、心を磨いて向かったのだ。

大磯に。

以前、あれは1ヶ月ほど前か、大磯に行ったときに魚影の濃さに驚いた。

鯵こそ釣れなかったものの、8種類くらいの魚を釣ったのだった。えさ釣りだけど。

暗くなったら間違いなく鯵が回ってくる、そう確信したのだ。

(その前に疲れて帰ったが)

そんな期待を胸に、7月31日昼過ぎ、勇ましく電車に乗ったのだった。

大磯に着いたのは15時ころ。

そこからテクテクと歩いて10分ほど。

釣具屋さんで餌を調達である。

ところがそこのおっちゃんが言うことには、港では釣りができないという。

花火大会があるらしいのだ。

花火大会で、港が立ち入り禁止になるのだ。

マジですか。と、つい大きな声で言ってしまった。

それを聞いたおっちゃん、不憫に思ったのかも知れないが「早川に行ったら良いよ」と。

早川港。

聞いたことはあるが、行ったことはない。

ここまで来て帰るのはどうかと思い、再び電車に乗って早川まで行った。

大磯から20分ほど。

早川港に着くと、知り合いのS氏も来ていた。

二人で竿を出す。

どうしても鯵を釣りたかった(釣ってこいと家の者に言われた)のでまずは餌釣り。

程なく釣れたのはいつもの相棒。

ホクロがチャーミングです。

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暗くなるまで釣り、場所を移動したりして、でもってルアーを投げたりしたが、全く反応なし。

正確にはネンブツ以外の反応なし。

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ルアーで鯵とかメバルとか、都市伝説じゃないんですかね。。