金属片と干物

釣行記と言いつつ、釣行の記を書いていなかった。
というか、釣りに行っていなかった。
ルアーを作ったり竿を買ったり、釣り番組を観たり寝たり起きたり落ち込んだりしてばかりで、肝心の釣りをしていなかったのだ。

もう魚がどんな感じだったのか曖昧な感じで、確か眼はつぶらで鼻はツンとしていてエラが張った顔をしていたなぁ、肌はぬるっとしていたなぁ、という程度の曖昧さなので、これは釣り師っていうかアングラーとして駄目なんじゃないかと。

とりあえず管理釣り場に行ってきた。王禅寺。

家の者にその旨を伝えると、ねぇあんた、釣った魚は持ってきとくれよ、と言う。
あんた、払うものは払ってるんだから、ちゃんと元は取っておくれよ、と。

確かにそうだ。
ゲームフィッシングとはいえ規定匹数内であればキープは認められているし、代金にはその分ももちろん含まれている。

良かろう。おかずくらいは持って帰ってこよう。
家の者にはそう伝え、電車で釣り場に向かった。

3時間で10匹程度。
まずまず楽しめた。
魚のひきも思い出した。
魚の顔を見て、ああそうそう、こんな顔だった、と思った。

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しかし、持っているルアーの種類が少ないので、どうも数が伸びない。

2時間延長するついでに、その日の当たりっぽいスプーンを二つ買った。
やはり釣れる。

しかしなぁ。あの金属片に300円や400円も払うってのがなぁ。
結局、財力がものをいうってことか。

っていうか、あんな金属片くらい作れるんじゃないだろうか。

そうだ。作ればいいのだ。
絶望の淵に希望。

スプーンを自作して爆釣! の妄想。

あ、結局6匹キープして、2尾は干物にした。
ニジマスの干物って意外と美味いんだよな。